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SNSマーケコラム

【事例あり】KOLとは?注目される背景・マーケティングに起用する方法など徹底解説!

【事例あり】KOLとは?注目される背景・マーケティングに起用する方法など徹底解説!

Key Opinion Leader(キーオピニオンリーダー)の略称であるKOL。中国を中心に香港や台湾などアジア各国で注目を集めている言葉で、商品の販売において影響力を持つ人を指すものです。特にライブコマースが普及している中国では、KOLの存在が商品の売れ行きに大きく関わるとして重要視されています。

本記事では、KOLの概要、インフルエンサーやKOCとの違いから、メリット・デメリット、企業がKOLを活用する際のポイントや注意点についてお伝えします。特にBtoC向け商材を扱うマーケターの方はぜひ、参考にしてください。

KOL(Key Opinion Leader)とは

KOLとは、Key Opinion Leaderの略称で、キーオピニオンリーダー、もしくはケーオーエルと呼ばれます。主にインターネットの世界で影響力を持つ人物を指す時に使われる言葉です。

SNSやブログ、ライブコマースなどを使い、自身の専門性を生かして商品の紹介や販売を行う人物で、特に人気のあるKOLになると消費者の商品選択に強い影響を与えます。

KOLという言葉をよく使うのは中国や香港、台湾などで日本ではそれほどメジャーな言葉ではありません。そもそも日本でKOLといえば、医療業界で強い影響力を持つ人物を指す言葉です。

ただ中国を中心としたアジア各国では、KOLと呼ばれる人物が多く存在しているため、今後は日本でもメジャーになる可能性もあるでしょう。

インフルエンサーとの違い

中国発祥の用語であるKOLですが、日本でKOLに近い存在といえばインフルエンサーが当てはまるでしょう。主にインターネットを活用して商品の紹介を行うという点では、KOLもインフルエンサーも変わりません。では何が違うのかといえば、専門性が高いかどうかです。

もちろん、インフルエンサーも紹介する商品の知識や専門性がないわけではありません。ただし、あくまでも「好き」「趣味が高じて」といったケースが多いといえます。例えば釣り好きが高じてSNSで釣道具の紹介をする、毎日お菓子を買うほどのお菓子好きによるおすすめのお菓子紹介などです。

これに対して、釣り用具店に勤める人物による釣道具紹介、メイクアップアーティストによるおすすめメイク道具など、より専門的な知識を持っているのがKOLといえるでしょう。

また、ライブコマースが発展している中国では、KOLがライブコマースを通してそのまま商品を販売するケースも珍しくありません。これもSNSやブログなどでの商品紹介が中心のインフルエンサーとの違いです。

KOCとの違い

KOCもKOLに近い言葉ですが、日本ではあまりメジャーではなく、主に中国で使われている言葉で「Key Opinion Consumer(キーオピニオンカスタマー)」の略称です。カスタマーという言葉が示すようにKOLよりも消費者に近い存在で商品の使用感を多くの消費者に適切に伝える消費者という意味で使われます。

KOLとの違いは、インフルエンサー同様に専門性が高いかどうかです。KOCはあくまでも消費者であるため、ほとんどの場合、KOLのような専門性の高さはありません。

KOLは自らが商品の販売をするケースもあるため、どちらかといえば企業や店舗側の存在であるのに対し、KOCは消費者側の立場で商品を紹介します。

そうした意味では、KOCはKOLよりもインフルエンサーに近い存在といえるでしょう。ただし、インフルエンサーよりもフォロワーの数が少ない場合がほとんどのため、KOLとKOCの中間に位置するのがインフルエンサーといえます。

中国でKOLマーケティングが注目されている理由

日本ではそれほど普及していないKOLが中国では企業のマーケティング施策の一つとして大きく注目されているのはなぜでしょうか。その背景には、中国ならではの理由があります。ここでは、中国でKOLマーケティングが注目されている理由について詳しく解説します。

金盾(きんじゅん)の存在

ほかの国と比べて中国でKOLが注目を集めている理由の一つは、金盾(グレートファイアウォール)の存在が挙げられます。金盾とは、中国全土に敷かれたインターネット検閲システムで、万里の長城(グレートウォール)をもじってつけられたものです。

具体的には、X(旧Twitter)、InstagramなどのSNS、YouTubeやニコニコ動画などの動画サイトなどに加え、中国政府に都合の悪いニュースを掲載もしくは批判しているサイトを監視・規制対象としています。そのため、中国国内でこれらのサイトを閲覧することはできません。

外部から入ってくる情報が制限されているだけでなく、発信内容も限定されているため、中国国民は広告やマスメディアの情報に対して懐疑的な見方をするのが一般的です。そこで、消費者の目線を持ちつつも専門的知識を兼ね備えたKOLが大きな注目を集めるようになっています。

口コミが重視されている

中国でKOLが注目を集める理由は、情報の受発信が制限されている点が挙げられますが、同時に中国の元々の文化的背景も大きく影響しています。それは、中国ではそもそも広告やマスメディアの情報よりも身近な人同士での「口コミ」が重要視されている点です。

中国で興味関心ごとや地域の情報などを共有するコミュニティを「圏子(チェンズ)」といいますが、この「圏子」は単なるコミュニティ以上の強いつながりで結ばれています。

中国の国民は自分が属する「圏子」の利益を最優先し、共存共栄の関係性が構築されているため、「圏子」からの情報=口コミを重視して物ごとを決めるのが基本です。この特徴がインターネット上でも同様に展開していることから、広い意味での「圏子」がKOLとして重視されるようになっています。

KOLマーケティングのやり方

主に中国で注目を集めているKOLマーケティングですが、日本でもKOLマーケティングを行い成功している企業もあります。KOLマーケティングを実施するには、主にPR投稿やライブストリーミングを活用することがポイントです。ここでは、KOLマーケティングのやり方について詳しく解説します。

PR投稿

PR投稿とは、KOLが持つSNSのアカウントで自社商品を紹介する投稿をしてもらうものです。KOLの発信する情報に信頼を持つフォロワーの多くがその投稿を閲覧することで、商品の認知向上や比較対象の一つになれる効果が期待できます。

もちろん、PR投稿であることを明示し、ステルスマーケティングにならないようにすることは重要です。ただし、PRであっても、KOLが投稿するのであれば信用できるといったイメージを持ってもらえるのも企業側にとって大きなメリットとなります。

ライブストリーミング

ライブストリーミングとはいわゆる生中継のことで、インターネット上でKOLが消費者に対しリアルタイムで商品を紹介する方法です。また、ライブコマースといって、リアルタイムで商品を紹介し、そのまま販売を行うケースも少なくありません。これもKOLが専門的知識を持っているからこその手法といえるでしょう。

日本でもYouTubeやInstagram、TikTokなどを使ったリアルタイムでの配信はありますが、ライブコマースを行えるサービスは少なく、あまり見かけることはありません。そうした意味で、ライブストリーミングはKOLが盛んな中国ならではの手法といえます。

KOLマーケティングのメリット

前述してきたとおり、KOLマーケティングは専門性が高く発信力のあるKOLを起用し、SNSやライブストリーミングなど特定のプラットフォームで自社商品の紹介、サービスの訴求を行うマーケティング手法です。

まだ日本ではメジャーではないものの、自社商品を海外、特に中国でも販売したい企業にとっては大きなメリットを持つマーケティング手法といえるでしょう。ここでは、KOLマーケティングを実施することで得られる主なメリットを紹介します。

ターゲットへの訴求力が高い

専門的知識が豊富なKOLからの発信はターゲットへの訴求力が高く、そこからさらに拡散されるため、より多くのターゲットへ情報を届けることが可能です。

サービスによっても異なりますが、SNSは共通の興味関心を持ったもの同士がつながっている傾向があります。そのため、KOLの発信を見た一人のユーザーが拡散すれば、共通の興味関心を持ったユーザーに閲覧され、その輪は確実に大きくなっていくでしょう。

海外に向けて訴求できる

KOLマーケティングは、主に中国で高い成果が期待できる手法です。しかし、台湾や香港、ベトナムでも多くのKOLが存在しているため、アジア各国の消費者に自社商品を訴求できるといえるでしょう。

通常、海外に向けて自社商品を販売するには、認知度の獲得が必須です。しかし、国内での販売実績しかない商品の認知度を得るのは簡単ではありません。そこで、対象国で人気の高いKOLに紹介してもらえればそのハードルは一気に下がります。

事業規模や海外展開の状況にもよりますが、直接、海外現地に行かなくても自社商品を海外に向けて訴求できるのはKOLマーケティングの大きなメリットといえるでしょう。

信頼性の高い情報を届けられる

前述したように、中国では広告やマスメディアから発信される情報に対する信頼度が高くありません。そのため、中国で自社商品を販売する場合、広告を使った手法だけでは認知度は向上しても購入にまでつながるかどうかは未知数です。まだ中国で販売実績のない日本の商品であればなおさらといえるでしょう。

しかし、KOLマーケティングであれば、中国国民から信頼を集めるKOLからの情報発信となるため、未知の商品であっても、信頼して情報を受け取ってもらえる可能性が高まります。

専門性が高い口コミ情報をユーザーに届けることが可能

KOLはその道で専門的な知識を持ったインフルエンサーです。そのため、商品の特徴やメリットについて、より専門的な口コミ情報を消費者に届けることができます。

人気が高くフォロワーも多いが専門的な知識に乏しいインフルエンサーに依頼するよりも、専門的知識が豊富なKOLの方が商品の本当の良さを伝えてくれるかもしれません。

海外展開しやすい

海外展開してみたいものの、自社商品がどれだけ海外で需要があるのかが見えない際、まずはKOLマーケティングの実施し、どの程度の需要があるのかの把握が可能です。

通常、海外進出をする場合は対象国での市場調査や海外事務所の設立など、海外展開をするには多大な労力とコストを要します。

しかし、KOLマーケティングの実施により認知度向上はもちろん、特に中華圏での需要も確認できるため、海外展開のハードルは大きく下がるでしょう。

KOLマーケティングのデメリット

海外、特に中国で商品展開を検討している企業にとって欠かせないKOLマーケティングですが、メリットばかりではありません。特に次の3つのデメリットについては、しっかりと把握したうえで取り組む必要があります。

費用がかかる

KOLマーケティングを実施する際のデメリットの一つは、費用が安くない点です。依頼するKOLのランクにもよりますが、専門的知識が豊富でなおかつフォロワー数の多いKOLにPRを依頼すれば、高額な費用を請求されるケースも少なくありません。

もちろんビジネスである以上、費用がかかるのは当たり前ですが、仮に自社と合わないKOLに依頼すれば、費用だけがかかり思ったような成果は上がらない可能性もあります。

費用に見合った成果を得られるようにするには、KOLの評価や知識量だけではなく、自社との相性もしっかりと見極めて依頼することが大切です。

効果を持続させるのが難しい

KOLマーケティングは、PR投稿やライブストリーミングなど、基本的には広告と同様、一過性のマーケティング手法です。そのため、一旦は成果が出たとしてもその効果を持続させるのは簡単ではありません。

広告に比べて高い信頼度は得られますが、ブログのようなストック型のマーケティング施策ではないため、日々新たな情報が発信されるとそれに埋もれてしまうリスクがあります。

このデメリットを回避するには、KOLマーケティングのみに執着せず、ほかの手法と併せて行っていくことが重要です。ECサイトにKOLが発信した情報をまとめて掲載する、対象国で実物に触れられる店舗を用意するなど継続して興味を持ち続けてもらえる仕組みを検討しましょう。

ディレクションしづらい

KOLは自身の専門的知識を活かして商品の紹介や販売を行います。そのため、企業側の意図とは異なる形での商品紹介をしてしまうケースも少なくありません。

そもそも企業側が伝えたいことだけを伝えるのであれば、それは広告と同じです。KOLマーケティングを行う意味がありません。消費者からの信頼を得ることもできず、思ったような成果を上げるのも難しくなってしまうでしょう。

KOLマーケティングの実施で重要なのは、KOLと企業との意思疎通をしっかりと行う点です。事前に綿密な打ち合わせを行い、KOLの伝えたい点と企業側の伝えたい点を突き合わせたうえで、マーケティング施策を立てていくようにしましょう。

KOLを選ぶ際の基準

数多いKOLのなかから、自社に合ったKOLを選択するには、事前に基準を設定しておくことをおすすめします。具体的には次のような基準を設定した上で選択するとよいでしょう。

投稿内容が自社のブランド・サービスにマッチしている

ひと口にKOLといってもその種類は多様です。美容関係に強いKOLがいれば、デザートに強いKOLもいます。

また、美容関係に強いKOLのなかでも細分化されているため、自社が美容関連商品を扱っているから美容関連のKOLに依頼するといった考え方では成功につながりにくいでしょう。

美容関連のなかでも細分化されているため、過去実績や投稿内容をしっかりと確認し、自社のブランド・サービスにマッチしたKOLに依頼するようにしましょう。

KOLのファンと商材のターゲットが一致している

KOLと自社のブランド・サービスがマッチしていても、KOLのファンが自社商品のターゲットと一致していないと、やはり成果を上げるのは難しくなります。KOL同様、KOLのファンも細分化されているため、ファンの確認も重要なポイントです。

まず自社商品のジャンル、立ち位置を明確にする。次のそのジャンルに合ったKOLを複数人選択する。

そしてそのなかから、自社商品のターゲットとなる消費者を多くファンに持つKOLを選択するといった流れで進めていくとよいでしょう。KOL、ファンそれぞれの過去投稿をしっかりと確認するのがポイントになります。

ユーザーからのポジティブ反応が多い

KOLを選択する際、フォロワー数は一つの指標にはなりますが、それだけで判断してしまうと失敗してしまうリスクが増大します。

SNSの場合、すでにKOLに興味をなくしてしまった場合でもフォローを外さずにいるケースは少なくありません。そのため、仮に10万人のフォロワーがいても実際に投稿が届いているのは1万人しかいないといった場合も十分に考えられます。

そのため、KOLを確認する際は、フォロワー数よりも投稿に対するインプレッション数や「いいね」の数、シェア数などで見るようにしましょう。

KOLマーケティングで利用されているプラットフォームとは

KOLマーケティングを実践する場合、SNSを利用するのが一般的です。多くの地域では、InstagramやYouTubeなど世界中で利用されているサービスが使われていますが、中国ではその状況も異なります。

なぜなら、中国ではインターネットの検閲により、前述したような世界的にメジャーなSNSの利用が規制されているからです。そのため、中国でKOLマーケティングを実践する場合は、中国のSNSであるWeChat(微信)、Weibo(新浪微博)、RED(小紅書)などが利用されています。

そこで、ここではInstagramやYouTubeといったメジャーなSNSに加え、中国のSNS、WeChat(微信)、Weibo(新浪微博)、RED(小紅書)などについて、それぞれの特徴や利用のメリットを見てみましょう

Instagram

海外アクティブユーザー数10億人以上(2018年6月時点)の画像共有SNSです。以前は10〜30代の女性ユーザーが多いSNSでしたが、現在では男性比率も上がり、年齢層も幅広くなっています。

2020年11月にFacebookの委託によりオーストラリア、ブラジル、ドイツ、フランス、インド、日本、韓国、英国、米国に住む18~50歳のInstagramアクティブユーザー(4,500人)を対象にIpsos(イプソス)が行った調査では、半数近くのユーザーが毎週Instagramを使い買い物をしていると回答しています。(※)

※出典:Instagramビジネス|Meta

Facebook

海外アクティブユーザー数29億9,000万人(2023年4月時点)のSNSです。友人知人同士のつながりもありますが、仕事上でのつながりも多いのが特徴です。日本では主に30代以上の男女がよく利用していますが、海外では若年層の利用も少なくありません。

KOLマーケティングにFacebookを利用する最大のメリットは、アクティブユーザー数の多さです。商品ジャンルやターゲットユーザーの有無を確認する必要はありますが、ジャンルとターゲットが合致すれば、ほかのSNSに比べより多くの消費者に情報を届けることができます。

YouTube

海外アクティブユーザー数20億人(2020年3月時点)、世界最大の動画共有サービスです。YouTube自体にはそれほど拡散性がないものの、会員制ではないため、誰でも気軽に閲覧できる点、ほかSNSを使った拡散は簡単にできる点などに強みを持っています。

YouTubeをKOLマーケティングに利用するメリットは、画像やテキストではなく、動画で商品の魅力を伝えられる点です。短時間でより多くの情報を伝えられるうえ、実際に使用しているリアルな映像を伝えられるのもYouTubeを利用するメリットといえるでしょう。

TikTok

海外アクティブユーザー数10億人以上(2021年9月)のスマートフォン向けの短尺動画共有サービスです。10〜20代の若年層に圧倒的人気のサービスで、現在急速にユーザー数を増やしています。

短期間で成長を続けているInstagramと比較しても2倍以上のスピードでユーザー数が増加していることから、今後、KOLマーケティングでも注目のサービスです。

スマートフォンで閲覧するのに特化した縦長動画で没入感が高く、若者向けの商品を扱う企業であれば、TikTokを使ったKOLマーケティングの実施を検討されてみてはいかがでしょう。

Weibo(新浪微博)

アクティブユーザー数5億9,300万人(2023年3月)の中国発マイクロブログサービスです。X(旧Twitter)に近いサービスで、中国では高い人気を持っています。

Weibo(新浪微博)は中国発のサービスであるため、中国でKOLマーケティングを実施するには最適なサービスといえるでしょう。前述したように中国ではInstagramやX(旧Twitter)、YouTubeを閲覧できないため、中国での展開を検討しているのであれば、KOLマーケティングの選択肢として重要なサービスです。

WeChat(微信)

アクティブユーザー数12億人以上(2020年3月)の中国発インスタントメッセンジャーサービスです。LINEに近いサービスでありつつ、ブログやFacebookのようなシェア機能も併せ持っています。個人間のコミュニケーションのほか、ビジネス用途としても多く使われているサービスです。

WeChat(微信)でKOLマーケティングを行うメリットは、記事形式でKOLの商品紹介を蓄積できる点にあります。SNSのようにフロー型ではないため、記事としてしっかり読んでもらえ、購入の参考にしてもらえる点は、WeChat(微信)ならではの大きなメリットといえるでしょう。

RED(小紅書)

アクティブユーザー数2億人以上(2023年2月)の中国発口コミ投稿型SNSです。Instagramに近いサービスで、画像投稿が中心ですが、RED(小紅書)上で直接商品を購入できるEC機能も備わっています。

RED(小紅書)でKOLマーケティングを行うメリットは、ライブコマースに対応している点です。KOLがライブストリーミングで商品を紹介し、そのまま販売もできることから、特にライブコマースの人気が高い中国では、KOLマーケティングの実施におすすめなSNSだといえるでしょう。

KOLマーケティングを行う手順

それぞれのSNSの特徴やKOLマーケティングを実践するうえでのメリットを見たところで、実際にKOLマーケティングを進めて行く際の手順について解説します。

商品とターゲットとする地域を選定する

KOLマーケティングを行う第一歩として、商品とターゲットとする地域の選定を行います。化粧品でも男性と女性でターゲットが異なるのはもちろん、基礎化粧品一つをとっても化粧水、乳液、美容液などその種類は多様です。それぞれの商品によって細かいターゲティングが異なる場合もあるため、まずはどの商品を対象にするかを明確にしましょう。

そして、商品の選定と同時に販売する地域の選定も重要です。競合の存在や顧客ニーズも日本とはまったく異なるため、慎重に選定しましょう。

KOLを選定する

販売する商品と対象地域を選定したら、次はその地域で販売する商品について専門的な知識を持つKOLの選定を行います。

詳しくは後述しますが、KOLを選定する方法は、キャスティング代行サービスに依頼するもしくは直接依頼するかの二択です。どちらで選定するかは、予算やマーケティング実施までの期間、これまでの経験などによって異なります。

ただ、どちらで選定するにしてもKOLのこれまでの実績や投稿内容、フォロワーの質は自社でもしっかりと把握しておかないと後になってトラブルになってしまう場合もあるので注意が必要です。

プラットフォームを選定する

KOLを選定したら次はKOLマーケティングを実施するプラットフォームを選定します。中国以外の地域を対象としている場合は、SNS、動画共有サービスなど選択肢は多様ですが、中国が対象の場合は前述したWeibo(新浪微博)、WeChat(微信)、RED(小紅書)のほぼ三択です。

ただ、三択とはいえそれぞれのサービスで特徴は異なるため、自社の商品によって適切な選定が求められます。たとえば、幅広いユーザーに向け、長期的なマーケティングを実施したい場合は、WeChat(微信)。女性向けの化粧品やアクセサリー、ファッションを販売したい場合は、女性ユーザーの多いRED(小紅書)などがおすすめです。

プロモーションの内容を企画する

プラットフォームを選定したら次はプロモーション内容の企画を行います。ここでKOLとの意思疎通をしっかりとしておかないと、企業側が意図するプロモーションにならない場合があるので注意が必要です。

企業側が伝えたいセールスポイント、競合との差別化要因などをKOLの意見も聞きながら意見のすり合わせを行います。状況に応じて第二、第三案程度まで企画しておき、KOLとの打ち合わせのなかで最適かつ成果のみ込めるプロモーションを企画しましょう。

集客先のサイトを構築する

KOLマーケティングの準備で最後に行うのは、集客先のサイト構築、改善です。KOLが適切な商品紹介によって集客先となるサイトに誘導したとしても、そのサイトの使い勝手が悪い、問い合わせ方法がわからないといった状態では意味がありません。せっかく集客したユーザーは離脱してしまい、成果にもつながらないでしょう。

そのため、KOLマーケティングを開始する前に集客サイトの構築、改善を行います。ポイントは誘導先のランディングページは必ず、KOLが発信したPRポイントをわかりやすく明記することです。KOLの情報を聞いてサイトに訪問したら異なる情報が記載されていたとなれば、離脱の原因になってしまいます。KOLのPRポイントとランディングページのトップに記載するポイントは必ず一致させましょう。

また、海外ユーザーに向けたサイトになるため、多言語化対応をすること、簡単に言語の切り替えができるようわかりやすい場所にボタンを設置することも重要です。言葉がわからずに離脱されてしまわないよう、可能であれば、翻訳も自動翻訳ではなく、専門家に依頼することをおすすめします。

KOLに依頼する方法

KOLマーケティングを実践するには、KOLに依頼しなければなりません。多くの場合、その方法はキャスティング代行サービスに依頼するもしくは直接依頼するかの二択です。ここではそれぞれのメリット・デメリットと具体的な依頼方法について解説します。

キャスティング代行サービスに依頼する

キャスティング代行サービスとは、自社が紹介したい商品、販売したい地域を伝えれば、それに合わせて最適なKOLを紹介してくれるサービスです。

特に初めてKOLマーケティングを行う場合は、手順も探し方もわからないケースが多いため、キャスティング代行サービスに依頼すればスムーズに見つけ出せるでしょう。また、キャスティング代行サービスの種類によっては、KOLの紹介だけではなく、その地域に合ったプラットフォームや投稿内容の企画まで依頼できる場合もあります。

キャスティング代行サービスに依頼するデメリットとしては、コストがかかる点、自分たちの意思が正確に伝わらず思ったようなKOLを見つけられない場合がある点などです。これらのデメリットを解消するには、自社で直接依頼する方法を選択するとよいでしょう。

直接依頼する

自社が直接KOLに依頼することのメリットは、キャスティング代行サービスに依頼するコストを抑えられる点、そして、KOLに直接、自社商品のPRポイントやターゲットを伝えられるため、コミュニケーションのストレスが軽減される点です。

ただし、コストは抑えられますが、特に初めてKOLマーケティングを行う場合はゼロの状態からKOLを探さなくてはならないため、手間や労力は大幅にかかります。

これを軽減させるには、SNSの情報を効率的に収集、分析を行えるソーシャルリスニングツールの活用がおすすめです。手作業で行う膨大な情報収集・分析の手間が軽減され、最適なKOLを見つけられる可能性が高まるでしょう。

KOLを起用する際の注意点

KOLマーケティングを成功させるには、KOLの起用が重要なポイントです。ただし、自社に最適なKOLを起用できたと思ってもそれだけで成功するとは限りません。ここでは、起用時や運用時に注意しなければならない点について解説します。

KOLに任せっきりにならない

KOLは、自社が属する業界に関する高い専門知識を有しています。しかし、紹介する商品について最も詳しいのは、製造販売を行っている企業です。そのため、どれだけ業界に詳しいからといってKOLにマーケティングの企画から運用まですべてを任せっきりにしてしまうと失敗するリスクが高まります。

また、多くの場合、KOLマーケティングで成果を得るには一定の時間がかかるため、KOLにすべてを任せっきりにせず、自社としての戦略や宣伝方法も考えることが重要です。そして、適宜、KOLと打ち合わせを行い、互いの意見に相違がないかを確認しながら進めていきましょう。

KOLの発言内容を確認・検証する

KOLを選定する際は、これまでの成果やファンの質はもちろん、KOLが発言した内容も必ず確認・検証します。特に海外のKOLを選定する際は、日本人とは政治や宗教感が大きく異なるケースも珍しくはありません。

もし自社の考えやブランドと相容れない部分があれば、後になってトラブルに発展する前に選択肢から外すことも必要です。

また、自社が実施したいマーケティングと相性が良いかどうかの確認も行うようにしましょう。KOLであればどのようなプラットフォーム、マーケティングでも対応可能というわけではありません。

どのようなプラットフォームを得意としているのか、マーケティングを好んでいるのかも確認しておくことでスムーズに進めていけるようになります。

不正行為を行っていないかを確認する

KOLマーケティングの実施において、もしKOLが不正行為を行っていた場合、KOLはもちろん、自社の信頼も失墜してしまうリスクがあります。

もちろん、適切に説明をすれば消費者は理解してくれるかもしれません。しかし、そのためには多大な手間と労力を要するうえ、コストもかかります。そのため、無駄な手間やコストをかけないためにも、選定の段階で過去に不正行為を行っていないかどうかはしっかりと確認しましょう。

過去の発言内容やシェア数、コメント数が異常に多い投稿がないかどうかなど、詳細に確認してリスクマネジメントを行うことがKOLマーケティングで成果を上げるポイントです。

日本で活躍しているKOL

日本企業が中国でKOLマーケティングを実践する際、KOLを選択するには、日本をよく理解していること、日本語と中国語の両方を理解できることなどが欠かせません。ここでは、現在、日本に在住しながら活躍しているKOLを紹介します。

玲子Reiko

「玲子Reiko」さんは東京在住のKOLで、得意とするジャンルはグルメやライフスタイル、ネイルです。得意とするのは動画で、RED(小紅書)やYouTubeのほか、Douyin(抖音)にも多数の商品紹介動画を公開しています。

Min老師在東京

「Min老師在東京」さんは東京で医科大学の講師を務めているKOLで、得意とするジャンルは医療の知識を活かしたコスメやスキンケア関連商品です。これまでに資生堂やHR、LA MERなどとのコラボもあり、20~30代の女性から強い指示を得ています。

来醤在東京

「来醤在東京」さんは東京のIT企業で働くKOLで、得意とするジャンルは、「Oggi」での読者モデルの経験を活かしたファッションコーディネートやコスメです。元読者モデルらしいスタイルの良さとビジュアルで、多くの指示を得ています。

東京D醤

「東京D醤」さんは東京に在住し、専業主婦をしているKOLで、得意とするジャンルは化粧品やライフスタイルです。また、中国のRED(小紅書)で日本文化についての投稿も行っています。

これまでに第一三共ヘルスケアやYSL、CUREなど幅広いジャンルとのコラボも行っており、多様な情報発信で多くのファンから指示を得ているKOLです。

东京的CiCi姐

「东京的CiCi姐」さんはファッションコーディネートの講師をしているKOLで、得意とするジャンルはファッションコーディネートとコスメです。

過去のコラボもCURE、ZOZOなどのファッションブランドが多く、RED(小紅書)ではファッション関連のライブコマースも行い人気となっています。

KOLを起用したマーケティングの事例

実際にKOLマーケティングを実践し、成果を上げた日本企業の事例を紹介します。

【株式会社パルコ】緊急事態宣言中にKOLを起用しインバウンド効果を持続

株式会社パルコは、新型コロナ感染拡大による緊急事態宣言により、店舗に来店できない海外顧客に向け、渋谷・池袋・心斎橋のパルコにて越境ライブコマースを実施しました。

「タオバオライブ」や「ShopShops」のアプリを通じ、中国国内に向けて複数回のライブ配信でKOLがさまざまなブランドを紹介しました。

【ロレアル】人気KOLを起用し大成功

ロレアル中国は、オフライン店舗からオンライン店舗重視の方向性を模索していました。そのなかで、ロレアルで1年半に渡りメイクや販売、営業トークを学び、実店舗の販売カウンターで実習をしていた男性の「李佳琦」をライブ配信サービス「淘宝(タオバオ)」の司会者に抜擢し大きな成果を上げています。

2018年上半期には、「Tmall(天猫)」に80本のライブ配信動画を上げ、総再生回数1,000万回越えを達成し、売上も1,000万元(1億6,000万円)以上を実現しました。

自社戦略に合ったKOLを起用することが重要

KOLとは、Key Opinion Leaderの略称で、主に中国でインターネットを活用し、商品の紹介もしくは販売を行う人物を指すものです。一般的なインフルエンサーに比べ高い専門知識を有し、消費者に強い影響力を持っているため、特に中国でのECを活用したマーケティングには欠かせない存在といえるでしょう。

KOLマーケティングを成功させるポイントはいくつかありますが、そのなかでも重要なポイントとなるのは自社戦略に合ったKOLを起用できるかどうかです。仮に自社が扱う商品に関して高い専門知識を有していても、必ず自社の戦略に合うかどうかはわかりません。そこでおすすめしたいのが多様なSNSからデータ収集・分析を行えるソーシャルリスニングツールです。

ソーシャルリスニングの『Quid Monitor(旧NetBase)』では、KOLのフォロワー数の分析が可能なため、自社のターゲットとなるユーザーがどれだけフォローしているKOLかがすぐに分かります。そのため、自社とのエンゲージメントの高さも分析でき、最適なKOLの起用に貢献する事が期待できます。また、Quid Monitor(旧NetBase)は50カ国語に対応しているため、海外でのKOLマーケティング実施時にユーザーの反応もすぐに収集、分析が可能です。

また、KOLマーケティング実施時は、競合分析やユーザーの自社ブランドに対するネガティブな投稿のリアルタイム検知も欠かせません。そこで効果を発揮するのが、SNSアカウントのデータ比較を簡単に比較分析するサービス『Quid Compete(旧Rival IQ)』です。

Quid Monitor(旧NetBase)とQuid Compete(旧Rival IQ)を効果的に活用すれば自社に最適なKOLの起用はもちろん、マーケティングの運用、効果検証、改善なども効率的に実施できます。

KOLをマーケティング活動に活かしたいものの、KOLの起用や効率化に課題を抱えているといった際は、ぜひお気軽にお問合せください。

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